エンジンが組み上がったので試運転に向かいます。入庫時には1番2番気筒の失火もあったとのこと、点火系に不具合を抱えていないかもチェックします。
先ずはガレージ周辺で基本的なチェック、キャブのスロー系も確認します。
エンジンの暖気ができたところで、キャブのエアスクリューを調整します。
エンジンの失火が起きないようなのでそのまま高速道へ向かい、高負荷でのチェックを行います。
八王子ICでの折り返しの際、オイル取出しのニップル付近からのオイル漏れを発見。一旦ガレージに戻り修復することに。
約1時間ほど走りましたが、点火系の不具合は発生せず。元のキャブセッティングが基本から大きく振られていたことを考えると、失火の原因はキャブセッティングだったかもしれません。
キャブまで外してオイル漏れを修理します。
漏れ箇所はオイル取出しブロックのニップルの根元です。オイルホースも外します。
ニップルを外して点検します。座面はきれいなのでガスケットを交換すれば治りそうです。
ニップルのガスケットを交換します。
ホースを復元します。
キャブは先ほど走行時のデータを元にニードルのクリップ段も変更します。
トップカバーのガスケットの変形が大きいので、エア吸いが起きないようにガスケットを交換します。
合わせて他の部分もガスケットを交換します。アイドリングが少し不安定だったので、これで改善するでしょう。
パワーフィルターも取り付けます。
これからはキャブセッティングの仕上げ向かいます。
先ずはガレージ周辺でスロットル低開度域をセットします。
オイル漏れも止まりました。
低開度域のセッティングが済んだら高速道へ。メインジェットの選定です。
途中、メインジェットを交換しながら最適値を探します。
キャブセッティングを終えガレージに戻ります。ノーマルGPZ1100エンジンとCR35の組み合わせとして、充分なパワーフィーリングとなりました。
帰りがけにはタコメーターが動かなくなってしまいました。照明も点きません。
メーターのカプラーを触ると点いたり消えたりするので接触不良のようです。
メーター側の端子の傷みがあるのでカットして端子とカプラーを新品交換します。
タコメーターも復活しました。
これで今回の作業は完了です。ピストンやピストンリングは状態が良く未交換なので、エンジンの慣らし運転は不要です。キャブセッティングが整った状態で、本来のエンジンフィーリングをお楽しみください。