ヘッドを仕上げます。
ネジ穴は全てタップでさらい、サンドブラストメディアの残りを取り除きます。
この位置は分解時にトルク抜けを確認していたのでヘリサート加工します。その他、エキゾースト側は全てヘリサート処理済でした。
ネジ山を修正したら、カムキャップを仮組して規定トルクが掛かるか確認します。
ヘリサート処理された場所のボルトは、右側2本のように先端のネジが傷んでいることがあります。これはヘリサート先端のトングの折れ口が引っかかって生じることが多いです。
ヘリサート処理済みのネジ穴も、慎重にタップを通してやると引っかかりが修正できます。
次に、バルブコンパウンドを使ってバルブシートを擦り合わせします。
タコ棒を使って手作業での擦り合わせです。
擦り合わせ後はこんな感じです。
擦り合わせが終わったら洗浄し、バルブを組み付けます。
GPZ1100なので純正のインナーシムです。
車載でのバルブクリアランス調整より、ヘッド単体での作業の方が早いので先にバルブクリアランスを調整します。
ヘッドは少し持ち上げておき、カムを回しながら4ヶ所計測し、シムを調整します。
吸排のバルブクリアランス調整が終わったら、いよいよヘッドの組み付けです。ヘッドガスケットやOリングをセットします。
ヘッドを組み付けます。
ノーマルカムを組み付けます。
ヘッドカバーを取り付け、エンジン本体が完成しました。
既存のCR35キャブは改めてセッティングを進める予定なので、一旦分解して現在のセッティングを確認します。標準的なセッティングと大きく異なるので、一度標準セット戻してスタートします。
フロートチャンバーのOリングは膨潤して伸びており、組付け時にはみ出してしまうので新品交換しておきます。
ニードルもチェック。こちらも標準セットに戻します。
セラコートしたマフラーを取り付けます。
外しておいたサイレンサーのエンブレムを再度取り付けます。振動防止のため裏側にシリコンボンドを塗布しておきます。
エンブレムをリベットで取り付けます。
エンジン周りは新車のようになりましたね。
もう少しで完成です。