継続車検のご依頼です。合わせてタイヤとチェーンスプロケなどの消耗品交換も。
タイヤはお勧めしたコンチを履きます。ラジアルタイヤの優れたハンドリングをお楽しみに。
先ずはタイヤ交換します。フロントタイヤはスローパンクチャーがおきているとのこと。
タイヤを外してみるとリムの内側はかなりタイヤカスなどで汚れたままです。バルブからの漏れは無かったので、この汚れが気密性を損なっているようです。
バルブを外してみます。シール面もかなり腐食していますね。
汚れを落とし、腐食はペーパーで磨き、表面を滑らかにします。
バルブはゲイルスピードのアルミショートタイプに新品交換します。
タイヤを組んだらバランス取りします。
スピードメーターセンサーの駆動部品は爪が潰れています。
パイプに通してハンマーで板金し、元の形に整形します。
フロントホイールを取り付け、続けてリヤへ。
スプロケカバーを外します。クラッチケーブルはルートが間違っているのでハンドルを切ると突っ張ってしまいます。これは正規のルートに直します。
フロントスプロケボルトを外します。ロックワッシャーは無く、ネジロックも使用されていません。これでは走行中にボルトが緩んでスプロケが脱落する恐れがあるので危険です。
チェーンを交換するので切断して外します。630のこのチェーンは、リンクのいたるところが固着して渋くなっています。チェーンは数百キロごとのこまめなメンテナンスが必要な重要部品です。
リヤタイヤを交換します。
リヤのリム内側もタイヤカスで汚れているのでクリーニングします。
タイヤを交換したらバランス取りします。
リヤスプロケも交換します。
スイングアームは、ピボット部分にスラスト方向に大きなガタがあるので分解点検します。ピボットボルトの締め付けはかなり緩めでした。
ベアリングの動きはスムーズで、スリーブも特に異常ありません。
ベアリングにもグリスは十分に有ります。
グリスアップして再度組付けます。
規定のトルクで締めるとガタは無くなりました。単なるトルク不足だったようです。
新しいチェーンを取り付けます。今回はサイズダウンして530です。ギヤ比はノーマル並みの15×44Tです。
フロントスプロケボルトは、強力なネジロックを塗布して組付けます。
締め付けは規定トルクで。
目視点検し易いよう、ボルトにマーキングしておきます。
クラッチレバーは動きが渋いので分解点検します。ボルトはグリスが切れていたのでグリスアップして組付けます。ケーブルにはエンジンオイルを注しておきます。
スプロケカバーを取り付けたら、クラッチレリーズの遊びを調整します。
続いてエンジンオイルを交換します。マフラーはオイルラインに干渉して外れないので、オイルラインも外します。
エンジンオイルを抜き、フィルターも交換します。
よく見るとフレームのガセットにクラックが。J系のフレームにはよくある部分です。
クラックは1センチほど前方に向かって伸びています。そろそろ溶接で補強したほうが良さそうです。
ドレンボルトとフィルターボルトは6角が舐めかかっているので新品交換します。
もともとボルトは締め過ぎていました。舐めると厄介なので、締め付けはトルクレンチの使用をお勧めします。