マフラー交換とキャブセッティングのご依頼です。
前回のCR35からTMR36に変更したとのこと。低開度でぎくしゃくするそうなのでセッティングします。
先ずは現状把握のためキャブのジェッティングを確認します。
加速ポンプはスロットルを開けた瞬間から噴射するセッティングになっています。ここは修正の必要があるでしょう。
全閉でもプランジャーを押しています。
その他のジェッティングも確認しておきます。
フロート側も同様に。
フロートレベルも確認。4つ揃って高さもOKです。
キャブのアダプターに問題が。どうやらインシュレーターと合っていないようです。溝の位置が異なります。
こちらはCR35に合わせたインシュレーターなのでしょう。今のTRMのアダプターには、溝の位置と形が適合しません。
インシュレーターを合うものに交換します。
1131に交換します。
J系のインシュレーターは溝の違いで主に2種類あるので、アダプターと適合するものを選択しましょう。
カムチェーンテンショナーがマニュアルなので、正逆方向にクランキングしてカムチェーンのたるみをチェックします。
結果、少したるんでいるようです。カムチェーンはそう簡単に伸びるものではないので、距離の走っていないエンジンの場合は、アイドラーやカムチェーンガイドのトラブルを疑った方がいいでしょう。
点火時期も確認します。
ダイナをテストモードにし、タイミングライトで確認します。
結果、37.5°辺りのようです。高圧縮エンジンとのことで、通常よりも遅らせているようです。
タンクを載せるとファンネルとコックの干渉に気が付きました。
径の大きなファンネルなので、このままではOFFにできません。コックを回転させて回避させておきます。
520のドライブチェーンにも異常が。
一見新しそうですが、手で触ると全体的にリンクの動きが非常に渋く、特に渋いところではこのように痕が付いてしまいます。スペースに余裕があるなら530チェーンの方がいいでしょう。