4速シフトアップ時、4速に入らずにギヤ抜けすることが散発するとのこと。状況からシフトドラムの摩耗と推測し、ドナーをお持ち込みでの交換となりました。

マフラーを外し、エンジンオイルを抜きます。

ミッションカバーを外し、チェンジ機構を外します。

オイルパンを外します。

ミッションを見える範囲で目視点検します。フォークやその他の組付けは特に異常無いようです。

作業し易いよう車体を傾けます。

シャフトを抜き後ろ側のシフトフォークを外します。

前側のシフトフォークを外すので、ロックワッシャーを伸ばし、フォークのガイドピンを外します。

ガイドピンが取れました。

続いて、シフトドラム本体のガイドピンをロックワッシャーを開いては外します。

こちらのガイドピンはかなりネジが渋くて、外すのが大変でした。ネジにはだいぶ切粉が付いています。

ここまで分解すると、シフトドラムが外れます。

ミッションギヤを点検します。状態は比較的きれいです。

ドグはアンダーカットされたスペシャルのようです。4速のドグも特に問題ありません。

シフトフォークを点検します。曲がりや強い当たりも無く問題ありません。

ドラムのガイドピンは、ネジ山の一部が潰れていました。これが引っかかって緩める際ネジが渋かったのでしょう。

フォークのガイドピンも目立った摩耗は見られません。

シフトドラムを点検します。右が外したもの、左は今回お持ち込みのドナーです。

右のドラム、4速の山の部分はエッジの摩耗がやや進んでいます。たまに起きる程度のギヤ抜けなので、摩耗量としては極わずかなのでしょう。左のドナーの方が摩耗が少ないので、こちらを組み込みます。

先ほどのドラムのガイドピンは、ネジのツブレを修正しておきます。

ドナーのドラムを取り付け、ガイドピンをねじ込みます。

締め付けたらロックワッシャーを折り曲げます。

フォークのガイドピンは、お持ち込みの社外の新品に交換します。ロックワッシャーは純正が出るのでそれを使います。

ガイドピンを取り付け、ロックワッシャーを折り曲げます。

後ろのフォーク2本も取り付けます。

オイルパンを取り付けます。


シフト機構を復元します。チェンジのロッドは社外の新品に交換済みのようですね。

ミッションカバーを取り付けます。

スプロケットを取り付けます。

5時間ほどで修復完了です。試運転に向かいます。

ギヤチェンジを中心にチェックします。ギヤ抜けが無いかの確認は取りずらいので、今後の結果待ちといったところ。

オイル漏れが無いことを確認し、作業は完了です。
