ヘッドを分解点検します。
バルブを外します。
エンブレ時にマフラーから白煙が出ていたのでオイル下がりがあると見ていましたが、原因はステムシールの硬化と、一部のステムシールはリップが無くなっていました。
何れも、熱負荷によるステムシールゴムの硬化が原因と思われます。
燃焼室のカーボンを落とします。
ガイドとステムのガタはさほどありません。バルブ曲がりもありませんでした。
今回はステムシール交換のみで対処します。
カムホルダーネジのトルクが掛からなかったところは、ヘリサートが抜けてきていました。
既存のヘリサートを取り出して、新しい物に交換します。
より深いところにヘリサートを設置しなおします。
ネジ穴の下にはオイル通路があるので要注意。
オイル穴に貫通しないよう、ギリギリまで彫り込みます。
開けた下穴にヘリサートタップでネジ切りします。
ヘリサートを挿入します。
ボルトは約10ミリ長い物を使用します。
仮組して締め付けトルクが掛かることを確認します。
オーバーヒートの傾向が見られたので、ステムシールは耐熱性の高いバイトン製を使います。
ステムシールを装着したら、スナップリングがズレていないかデンタルミラーで確認します。
バイトン製の赤いステムシールが取付完了です。
カーボンを落として研磨したバルブを組み込みます。
バルブクリアランスを調整します。
ボアはφ73ミリなので、ヘッドガスケットは1100系の純正を使います。
ヘッドを組み付けます。
カムを組み付けます。
ヘッドカバーを組み付けます。
ボルトは汎用ステンレスフランジボルトを使用します。
ヘッドナットも外側4個は新品交換しました。
既存のCRキャブアイドルアジャスターは膝に干渉するので、ビトー製のフレキシブルな物に交換します。
キャブとコイルを取り付けます。
スピードメーターギヤBOXは、駆動ピンとカップリングが消耗していたのでそれを新品交換します。
駆動ピンをアウトプットシャフトに挿入します。
取り付けるとこんな感じです。
スピードメーターギヤBOXを取り付けます。
ジェネレーターカバーは、配線のところからオイル漏れしていたので、
液体ガスケットをキレイに剥がして脱脂します。
グロメットは再使用し、完全脱脂してから液体ガスケットを塗布します。
ジェネレーターカバーとスプロケカバーを取る付け、クラッチレリーズを調整します。
エンジンカバー類のボルトは、腐食防止のためステンレス製に交換します。
リヤマスターは漏れているので、この際低走行の現行車中古品に交換します。
ペダルの軸受も渋くなっていたのでグリスアップします。
キャリパーを外してエア抜きします。
リヤマスターの交換終了です。
使用したのはニンジャ250純正品です。