ミッションカバーを取り付け、既存のフロントスプロケを取り付けます。

リヤが170タイヤなので、実オフセット8.5ミリのオフセットです。

今回Mk2のアウトプットシャフトに交換したので、フロントスプロケの締結は信頼性一段と向上しました。スプラインも十分にかかります。

スプロケ面から飛び出したスプラインにロックワッシャーが掛かります。

オフセットスプロケなので、締め付けトルクは13kg・mとします。

ロックワッシャーをしっかりと折り曲げます。これでフロントスプロケ周りのトラブルは無くなるでしょう。

ブローバイカバーのボルトはネジが傷んでいたので、PMC製のボルトに変更します。


オイル取出しは、Oリングやニップルのネジにも液体額ケットが塗られています。

オイルプレッシャースイッチには、ストレートネジなのにシールテープが巻かれています。Oリングは完全に潰れた状態です。

Oリングの収まるスペースが足りないので、口元の面取りを少し大きくします。

ニップルは一部ネジがかじっていたので交換します。ニップルのシールは、座面が平面なのでアルミのガスケットのみで十分です。

オイルプレッシャースイッチに新しいOリングをセットして組み込みます。ストレートネジにシールテープは不要です。

手で締め込んでOリングが当たるところがこの位です。

さらに密着するまで締め込めばOKです。

オイル取出しを取り付けます。Oリングでシールする面には液体ガスケットは不要です。

スターターケーブルのターミナルカバーは劣化してボロボロです。

カバーは新品交換しておきます。

カプラー類は端子が腐食気味なところもあるので、全て接点復活スプレーを塗布しておきます。

続いてリヤ周り。スイングアームを外して点検します。

ホイールベアリングはスムーズです。

ハブダンパーも正常です。

リヤショックのアッパーマウントは、薄いワッシャーを使っているので変形しています。これは剛性のあるワッシャーに交換が必要です。

マウントブッシュも劣化しているので要交換です。

スイングアームを外します。

ピボットの動きはスムーズです。内径合わせに真鍮のカラーが圧入されていますね。

ピボットカラーも比較的きれいな状態です。

スラストのワッシャーは4枚構成。

古いグリスを拭き取り、新しいグリスを詰めます。

裏側はこんな感じ。

取り付けて軽く締めると、スイングアームが左右にカタカタ動きます。スラストのガタがあるようです。

ナットの下に入っていた薄いワッシャーは、もしかしたら内側に入れるスペーサーなのかも。

入れてみるとピッタリです。これでクリアランスを調整してあったようです。

スイングアームを締め付け後、垂れ角が大きいのでチェーンの張り具合をチェックします。リヤホイールを持ち上げて、アウトプットシャフト、ピボットシャフト、リヤアクスルシャフトの3軸を一直線上に並べます。この状態が軸間が最も離れる状態です。ここでチェーンの遊びが極少になるよう調整します。すると、チェーンアジャスターは一番前なのに、チェーンが突っ張ってしまい、スイングアームが上がりません。

このまではチェーンが短すぎるので、チェーンはコマ数の多い物に交換することに。エンジンを脱着すると、若干エンジンは前に寄るのですが、それを考慮しても現在のチェーンは短いです。スイングアームの垂れ角の大きい車両は、チェーンの張り調整を間違い張り過ぎていると、3軸のベアリングの破損に繋がるので要注意です。
