Z1000J3 K.H様 リヤワイドホイール取り付け

  

フロントに続き、リヤホイールをワイドな物に交換します。

 

スイングアームはトラス構造の物に交換するのでチェーンを一旦切断します。

 

チェーンラインは6ミリオフセットさせるので、フロントスプロケも外します。

 

フロントスプロケはお持ち込みのこちらを使用します。チェーンは520です。

 

既存のホイールとスイングアームを外します。

 

使用するスイングアームはこちら。ベースはZRX400純正で、既に1000J用に加工しておいたものです。リヤのアクスルシャフトはZZR1100純正のφ20ミリで、エキセントリックはダエグ用のブラックアルマイト品です。

 

スイングアームを取り付けます。

 

左のステップブラケットとスイングアームが干渉するので対策します。

 

フレーム側を逃げ加工すれば大丈夫です。

 

スイングアーム側のサススパンは、内内で約292ミリあります。

 

対するフレーム側のスパンは約252ミリなので、片側2センチ幅広になります。

 

フレーム側にカラーを入れて補正しますが、リヤショックのマウントピンの長さに限りがあるので、今回の場合最大12ミリまでしか広げられません。

 

フレーム側に12ミリのカラーをセットします。

 

リヤショックのマウントはブッシュタイプなので、抜けてこないようにカラーの外径はブッシュより大径にします。

 

リヤショックを取り付けます。

 

後ろから見るとこんな感じ。ナットは薄型のセルフロックを使います。

 

反対側も同様に12ミリのカラーを入れます。

 

リヤショックとスイングアームをつなぎます。

 

リヤショックは、下側が10ミリずつ広いので若干ハの字にはなりますが、許容範囲と考えます。

 

リヤローターはノーマルを使うので取り外します。

 

ローターアダプターはフロントで行った加工と同様にザグリを入れます。

 

ザグリ後はこちら。

 

ローターをホイールに取り付けます。

 

ZRXのトルクロッド受けとJのリヤキャリパーは若干ずれるので、ZRXの純正トルクロッドをオフセット加工します。先ずは互い違いに切り込みを入れて曲げます。

 

次に、切り込み部分を溶接して完成です。

 

オフセット加工したトルクロッドを塗装して取り付けます。

 

トルクロッドを後ろから見るとこんな感じです。

 

バックステップに使われているノーマルリヤマスターは、フルード漏れしていました。

 

マスターは交換することになり、ステップを分解します。整備性が悪いのでここまで分解しないとマスターは外せません。

 

削り出しのマフラーステーとスイングアームのクリアランスが狭いのでナットを入れるスペースがありません。そこでヘリサートを入れてネジ山を設けることにします。

 

ヘリサートを入れました。

 

リヤマスターはストックしてあったニンジャ250の純正中古品を使います。

 

ニンジャ250のリヤマスターを使ってステップを復元します。

 

整備性が非常に悪いステップなので、プッシュロッドの固定は外側からのボルトにして、内側は薄型ナットにしました。

 

ブレーキホースを接続してエア抜きします。先ずはバキュームポンプで吸い出します。

 

フルードがキャリパーまで届いたら、ペダルをダブってエア抜きします。

 

エア抜きするとペダルのストロークが非常に小さくて、機械式のブレーキスイッチが作動するためのストロークが確保できません。ペダルのレバー比が小さいのも原因です。そこで、ブレーキスイッチは油圧式にすることにしました。

 

油圧スイッチを取り付け、再度エア抜きします。

 

サイレンサーステーはきれいに整えて取り付けます。

 

スイングアームとマフラーステーのクリアランスはこんな感じです。

 

サイレンサーは差し込みのガタ分で目いっぱい外側にして、リヤショックボルトをクリアします。

 

リヤホイールのアクスルは、左右とも18ミリのスペーサーを追加して成立させます。

 

これで、ホイールのワイド化はほぼ完成です。