エンジンの慣らし運転が500キロ終わったとのことで、サーキット走行の多い車両なので念のためカム周りを分解点検します。
今回の修理前よりエンジンノイズが減って静かになったとのことです。
あとから入荷したエンジンマウントボルトも1本交換します。
現状はノーマルボルトですが、エンジンハンガーがキャップボルト用のザグリがあるところに、平ワッシャーで対応させているのでワッシャーが大きく座屈しています。これでは軸力不足になるので、本来適合するキャップボルトに変更します。
計算上、このボルトの軸力は3000kgf以上のはず。こんな薄いワッシャーでは支えられません。正しいボルト選択もメカニックの必要なスキルです。
規定トルクで締め付けます。
これでエンジンの締結力も上がったことでしょう。
エンジンを点検するので外装を外します。
ヘッドカバーを外します。カム周り、異常無し。
バルブクリアランスを計測します。バルブの擦り合わせをせずに今回新品バルブを組んでいるので、多少クリアランスが狭くなることを想定していました。
カムホルダーのトルクも確認します。
インナーシムの為、カムを外してシム交換するので、テンショナーを外します。
カムを外します。
シムを交換します。
今回、リフターも新品に交換しましたが、きれいに当たりが付いています。静かになったのはリフターを新品交換した影響が大きいのかもしれません。
シムを交換したらカムを組み付けます。
最後にもう一度バルブクリアランスを確認します。
これで一連のエンジン修理作業は完成です。前回のTOT前に発覚したエンジントラブルからようやく復活できました。これから11月のTOTに向けて頑張ってくださいね。
8月2日は筑波でシェイクダウンです。(^^)