エンジン部品が入荷したので組み立てに入ります。
今回仕様変更するのはピストンとカムです。ピストンはワイセコφ71ミリの1045cc、カムはWEBの395です。
先ずクランクケースの準備をします。
スターターの取り付けボルトが折れ込んでいるので修理します。
初めに細い穴を開けます。
徐々に大きくし、ボルトが取れたらタップでネジ山を修正します。
ケースの合わせボルトも1本折れ込んでいます。
こちらも細い穴から徐々に大きくします。
ネジ山が傷んだのでヘリサートを入れることに。
修理完了です。
分解時に多くのネジが渋かったので、全てのネジ穴にタップを通して修正しておきます。
ネジ穴に残っているオレンジのものは、前回の組付け時に使われたであろう古い液体パッキンのカスです。かなり硬化しており、かなり年数が経っているようです。
分解時、ボルトが折れそうなくらい固着していたので、クランクのM8ボルトは全て新品交換し、ネジ穴もきれいに清掃します。
最後にタップを立てておきます。
ノックピンも傷んでいたので交換します。固着している場合、内径に合うドリルを差し込んでからバイスプライヤーでつまむと、潰れずにスムーズに取ることができます。
ガスケットを剥がし、オイルストーンで修正します。
クランクケースの準備ができました。
オイルパンは一部が塗装されていたので剥離します。
ミッションはベアリング類を新品交換します。
分解し、各ギヤも点検します。
クラッチも分解点検します。
クラッチスプリングは社外品の長い物が付いていました。
プレート類は比較的新しいようです。
クラッチハブを緩めます。ほとんどトルクが掛かっていませんでした。
クラッチ周りも分解点検します。
クラッチハウジングは、内側に大量のスラッジかサビのようなものが堆積しています。
洗浄後はこちら。特に問題ありません。
裏側のダンパースプリングはガタも無く正常です。
クラッチハブを点検します。
段付き摩耗も極少で問題無いでしょう。
クラッチハブを規定トルクで締め付けます。
クランクは点検済みで問題ありません。カムチェーンはRKの強化品を使います。
アッパーケースに3軸をセットします。
ロアーケースを合体します。
フィルターボルトにあるスプリングは手作りの物だったので右側の純正品に交換します。
オイルポンプとオイルパンを取り付けます。
まだ軽い腰下の状態で先に車載します。
後ろ下のマウントボルトは、マフラーブラケットを共締めする構造でしたが、強度の弱い寸切ボルトが使われていたので、少し長めのクロモリキャップボルトに変更します。
エンジン腰下、とりあえず仮載せまで終了しました。