リヤサスのレイダウン加工などのご依頼です。車両は新規登録後、改めて全体的なカスタムを進行中とのこと。
リヤホイールを外します。
スイングアームはPMC製の純正ルックワイド品です。
リヤアクスルの内幅は、ノーマルより2ミリ広いので都合がいいですね。この2ミリでも貴重です。
サス受けの左右スパンも確認します。
レイダウンの角度はモリワキ角にします。ピボットから385ミリがモリワキの位置です。
位置決めして小さい穴から徐々に大きくしていきます。
表側はφ20まで拡大、内側はφ10ミリです。
用意しておいたマウントピンを挿入し、左右スパンを合わせます。今回はスイングアームに対し左右5ミリオフセットで設定。
マウントピンを溶接します。
塗装の境目を仕上げてから刷毛塗りします。
リヤホイール周りも新規部品だそうで、ホイールアライメントを計測してカラー類を整えます。
スプロケボルトはチェーン引きにとのクリアランスが取れないので、ナットを変更して少し切り詰めます。
フランジナットより通常のセルフロックナットの方が低いので、2ミリほど高さを稼げます。薄型ナットは許容トルクが低いのでここには使えません。
ボルトも2ミリ削って低くします。
これでチェーン引きとのクリアランスが確保できました。チェーンラインはノーマル比6ミリオフセットのホイールです。
タイヤとスイングアームのクリアランスはこんな感じ。
反対側はこんな感じ。
続いて、リヤローターとキャリパーのアライメントを確認します。現状はセンターがズレています。
内側のカラーを削ってアライメントを調整します。
これでセンターが合いました。
最後に右端のカラーの長さを調整します。サポートの中心付近が1段下がっているので、カラーは凸形状です。
リヤショックはスペーサーを入れて外側へ5ミリオフセットで取り付け。4.75幅のホイールもノーマルルックのスイングアームに収まりました。
こんかいの作業はこれで完成です。
欠けているミッションカバーは良品を見つけて次回交換しましょう。フロントスプロケも6ミリオフセット品をセットしておきます。
上から見るとこんな感じ。カバーとスプロケのクリアランスはこの位。
チェーンとリヤショックのクリアランスも、タイトですが成立するでしょう。