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Z1000J1 T.A様 フレーム切断修理

 

ワイセコピストンとボーリング済みシリンダーのセット及び、APEカムが入荷しました。シリンダーは他のエンジン部品と一緒に塗装に回します。

  

アルマイトの色替え部品も完成しました。もとのアルマイトを剥離後、サンドブラストしてから再アルマイトして色を変えています。

 

フロントローターを仮組してみましょう。アウターローターのボルトは固着し易いのでカッパーグリスを塗って締め付けます。

 

六角穴が小さいので、締め過ぎて緩められなくならないよう、トルク管理して締め付けます。

 

車体にセットするとこんな感じです。左側もフラットディスクになります。

 

不具合のあるというスピードメーターをチェックするので、先にセンサー類のハーネスを製作します。

 

スピードヒーラーとデイトナのスピードセンサーを接続します。カプラーの接続先は純正と同じオドメーターでカプラーオンです。

 

先ずは、2セット製作したハーネスのシステムが正常作動するか台上でチェックします。メーターとオドはチェック用です。

 

続いて不具合のあるというメーターとオドをチェックします。動作は正常そうなので、車体側の純正センサーか配線に問題があったかもしれません。オドメーター自体は距離が進んでいかないので故障しています。

 

デイトナのセンサーはこんな感じで、回転子はアウトプットシャフトにセットする仕様です。

 

チェックの動画はこちら。

 

イグニッションスイッチは、ボルトが短かったので少し長いボルトに変更します。スプリングワッシャーは高さの微調整用です。

 

ステムに取り付けてみます。ボルトはステム上面を超えないので大丈夫です。長過ぎるとハンドルクランプの底面に当たるので要注意です。

 

ハンドルストッパーは大きく曲がっているので、修理することになりました。

 

曲がったうえに塗装がのっているので、転倒修理の際にフレーム塗装したのでしょうか。

 

フロント周りを外します。

 

ビトー製のこのステムはオフセット40と45の可変式です。フロント18インチなら45から50は欲しいので、現在の45の状態で適正でしょう。

 

ステムを外します。ベアリング等特に問題ありません。

 

ステムシャフトは、アンダーブラケットに対しても分離できる構造です。偏心カラーが浮いてしまっています。

 

車載でもオフセット変更できる構造なのですが、ここのクランプに車重が掛かるので、セットアップは構造をよく理解して行ってください。

 

通常は面一になります。

 

ここもトルク管理が必須です。

 

ハンドルストッパーを修理します。曲がった方は大きく削ってあり非対称です。

 

先ず大まかに切り取ります。

 

削って滑らかに仕上げます。

 

ストッパーのプレートを厚板から切り出します。

 

切り離す前に輪郭をほとんど整形します。

 

切り離します。

 

フレームに溶接します。べリングのハウジングなので歪まないよう注意して行います。

 

裏側はこんな感じ。

 

塗装してアウターレースを圧入します。

 

続いて、サイドスタンドブラケットとフレーム横パイプを削除するのでフレーム単体にします。

 

 

現状はこんな感じ。

 

サイドスタンドブラケットの裏側は、補修の溶接が溶け込んでいない状態です。

 

ブラケットと横パイプを削除します。

 

付いていたのはノーマルブラケットを加工した物です。過去に取れて修理した物でしょう。

 

横パイプはこんな感じ。

 

右側の正常な方の断面は円形です。

 

左側は潰れて下に押されて曲がっています。走行中にスプロケットが脱落してはさまるとこうなります。

 

サイドスタンドブラケットの補修痕はこんな感じ。

 

切断面を研磨します。

 

以前の補修痕のところは大きな穴が開きました。ここはパッチを当てる必要がありますね。

 

パイプの内部にはかなりサビが堆積しています。フレームを立てると内部で異物がゴロゴロ転がる音がします。エアブローするとこんな感じ。実際これはよくある状態です。

 

全て滑らかに研磨します。

 

リヤローターも付けてみるとこんな感じです。

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