ワイセコピストンとボーリング済みシリンダーのセット及び、APEカムが入荷しました。シリンダーは他のエンジン部品と一緒に塗装に回します。
アルマイトの色替え部品も完成しました。もとのアルマイトを剥離後、サンドブラストしてから再アルマイトして色を変えています。
フロントローターを仮組してみましょう。アウターローターのボルトは固着し易いのでカッパーグリスを塗って締め付けます。
六角穴が小さいので、締め過ぎて緩められなくならないよう、トルク管理して締め付けます。
車体にセットするとこんな感じです。左側もフラットディスクになります。
不具合のあるというスピードメーターをチェックするので、先にセンサー類のハーネスを製作します。
スピードヒーラーとデイトナのスピードセンサーを接続します。カプラーの接続先は純正と同じオドメーターでカプラーオンです。
先ずは、2セット製作したハーネスのシステムが正常作動するか台上でチェックします。メーターとオドはチェック用です。
続いて不具合のあるというメーターとオドをチェックします。動作は正常そうなので、車体側の純正センサーか配線に問題があったかもしれません。オドメーター自体は距離が進んでいかないので故障しています。
デイトナのセンサーはこんな感じで、回転子はアウトプットシャフトにセットする仕様です。
チェックの動画はこちら。
イグニッションスイッチは、ボルトが短かったので少し長いボルトに変更します。スプリングワッシャーは高さの微調整用です。
ステムに取り付けてみます。ボルトはステム上面を超えないので大丈夫です。長過ぎるとハンドルクランプの底面に当たるので要注意です。
ハンドルストッパーは大きく曲がっているので、修理することになりました。
曲がったうえに塗装がのっているので、転倒修理の際にフレーム塗装したのでしょうか。
フロント周りを外します。
ビトー製のこのステムはオフセット40と45の可変式です。フロント18インチなら45から50は欲しいので、現在の45の状態で適正でしょう。
ステムを外します。ベアリング等特に問題ありません。
ステムシャフトは、アンダーブラケットに対しても分離できる構造です。偏心カラーが浮いてしまっています。
車載でもオフセット変更できる構造なのですが、ここのクランプに車重が掛かるので、セットアップは構造をよく理解して行ってください。
通常は面一になります。
ここもトルク管理が必須です。
ハンドルストッパーを修理します。曲がった方は大きく削ってあり非対称です。
先ず大まかに切り取ります。
削って滑らかに仕上げます。
ストッパーのプレートを厚板から切り出します。
切り離す前に輪郭をほとんど整形します。
切り離します。
フレームに溶接します。べリングのハウジングなので歪まないよう注意して行います。
裏側はこんな感じ。
塗装してアウターレースを圧入します。
続いて、サイドスタンドブラケットとフレーム横パイプを削除するのでフレーム単体にします。
現状はこんな感じ。
サイドスタンドブラケットの裏側は、補修の溶接が溶け込んでいない状態です。
ブラケットと横パイプを削除します。
付いていたのはノーマルブラケットを加工した物です。過去に取れて修理した物でしょう。
横パイプはこんな感じ。
右側の正常な方の断面は円形です。
左側は潰れて下に押されて曲がっています。走行中にスプロケットが脱落してはさまるとこうなります。
サイドスタンドブラケットの補修痕はこんな感じ。
切断面を研磨します。
以前の補修痕のところは大きな穴が開きました。ここはパッチを当てる必要がありますね。
パイプの内部にはかなりサビが堆積しています。フレームを立てると内部で異物がゴロゴロ転がる音がします。エアブローするとこんな感じ。実際これはよくある状態です。
全て滑らかに研磨します。
リヤローターも付けてみるとこんな感じです。