エンジン組み立ての続きです。左右のエンジンカバーを取り付けます。
ジェネレーターカバーは、グロメットからオイル漏れしないよう、一旦外してきれいにします。
現状はこんな感じ。
グロメットが切れたりしていなければ、配線を温存するためきれいにガスケットを落とし脱脂して再使用します。
クラッチカバーなども洗浄してオイルストーンで面出しします。
ステーターコイルも復元して、カバーの準備ができました。
エンジンアースのところに来ているアース線は、被覆が被って接触不良になっています。
被った被覆は切り取り、導通を良くして組付けます。
エンジン右側完成です。
スタータークラッチは締め付けトルクを確認します。問題ありません。
スターターギヤはローラーの圧痕も無くきれいなので継続使用します。
マグネットローラー周りをアセンブリーします。
ローターボルトにはネジロックを塗布します。
締め付けは規定トルクでしっかりと。
ジェネレーターカバーを取り付けます。
スプロケナットと干渉痕のあったスプロケカバーのクリアランスを確認するため粘土を盛って確認します。
削れているので、現在は当たっていないようです。
スプロケカバーのボルトは短いので、純正長さのボルトに交換します。長い方は125ミリが正解。
スプロケカバーを付けたら、クラッチレリーズの遊びを調整します。
バックステップのチェンジリンクを付けますが、クランプボルトがステンレスなので強度不足です。こちらは純正9Tの高張力ボルトを使います。
ここは規定の高いトルクで締めないと、ガタが出てセレーションを痛める原因となるので要注意。
エンジン左側も完成です。
サイドカバーのグロメットは、左右で3ヶ所間違っています。
こちらは大きい方が逆向きに付いています。
大きいグロメットはこちら。向きもこの通り。
ここと後ろは小さいグロメットです。
反対側のこちらも大きさ違い。正しくは小さい方です。
タコメーターケーブルのエンジン側接続は、純正の赤いガスケットを入れます。
マフラーを付けエンジンオイルを入れてエンジン始動チェックします。
車検切れなので、仮ナンバーで試運転に向かいます。
スマホのスピードメーターアプリを使い、スピードメーターの精度をチェックします。
エンジンとその他の操作系を点検します。
ガレージに戻り、操作が渋かったチェンジリンクを分解点検します。軸受が焼き付いていました。
カッパーグリスを塗って修復します。
だいぶ操作が軽くなりました。まだ重いので、後はレバー比をもう少し大きくしたいところです。
リヤブレーキもかなり効きが弱い状態なので分解点検します。
軸受にはカッパーグリスを塗布します。
エンドのワッシャーは左の適正サイズに交換します。
ペダルの操作は軽いのにまだ効きが悪い状態です。どこか当たっているようなので調べると、ペダルを踏んだ時に、リターンスプリングがフレームとの間に挟まってペダルが下りるのを邪魔しているようです。
対策として軸端に小径のワッシャーを追加し、軸を外側に伸ばす形にします。これでペダルごと外側に逃げるはずです。
今度はペダルを踏んでもクリアランスが確保できました。ブレーキの効きも回復しています。
車検証とハンドル幅が大きく異なるので構造変更検査となり、明日はナンバー管轄の陸事へ出張します。