Z1B N.Y様 交換用クランクケースの点検

 

クランクケースを破損したとのことで、交換用のケースを準備します。

こちらはタイミング良く入手できたZ1Bのケースです。

 

全体的に大きな不具合は無さそうで、外観では画像の中央の爪部分が少し欠けている位です。

 

サビついているダウエルピンは、内径に合うドリルなどを挿してからつまんで取ります。

 

こうすれば最小の潰れでしっかり掴めるので、抜き損じることも少なくなります。

 

ガスケットを剥がしながら、各部を念入りに点検します。

 

ガスケットを剥がしたらオイルストーンで面修正します。

打痕などで盛り上がった部分も、全て平らに研磨します。

 

仕上げに外観のキズやバリなどを削って均します。

 

エンジンマウント部分も、バリやエッジを均しておきます。

 

ネジ穴をチェックしていたら、1ヶ所だけボルトが折れ込んでいます。

 

アース線の取り付け穴にボルトの折れ込みがありました。

 

初めに細いドリルでボルトの中心に穴を開けます。

その後、ドリルを徐々に太くして穴を拡大します。

 

下穴径まで拡大したらタップをたてます。

 

元のネジ山にも少しキズが付いたので、もう一回り拡大してヘリサートを入れることに。

ヘリサートはブラストをした後で挿入します。

 

他のネジ穴も全てチェックし、キズや汚れがあればタップをたてておきます。

 

清掃と点検が終了しました。

この後ウエットブラストしてシルバー地に仕上げます。